Lotfi Bouchnak@丸ビルホール

Lotfi Bouchnak(ロトフィ・ブシュナーク)氏はチュニジア出身の歌手・ウード奏者。アラブ音楽の世界では彼の名を知らぬ者はなく、現在ではアラブ諸国のみならずヨーロッパなど西欧でも演奏活動を展開し、これまでに15枚のアルバムをチュニス・カイロ・ロンドン・パリ・ローマなどでリリースしている。


…というのが氏のごく簡単なプロフィールなわけですが、恥ずかしながらこのコンサートまで、彼のことはまったく知りませんでした。
コンサートの主催者である国際交流基金(JF)からコンサートチラシがDMでやってきて、JFサポーターの中から抽選で招待するというので、何の気なしに応募してみたら偶々当選してしまい、友人を誘って行ってきたというわけです。


アラブ音楽のエキゾティックな旋律(うろ覚えですが、確か西欧音楽とは音階が違うとか何とか聞いたことが…)や、初めて目にし耳にする異国の楽器もさることながら、ブシュナーク氏の見事な歌唱にはただただ脱帽しました。
最後のほうでは「ふるさと」や「さくらさくら」といった日本の歌をアラビア語で歌ったりと、演出面でも盛り上げており、開演直後に思った「よくイラン映画などで聞く音楽がライブで聴けている」といった程度の印象が、終演の頃にはすっかり変わっておりました。


正直言ってこれほどのコンサートを無料で聴けるとは感激です。ありがとうJF。


…ひとつだけ残念なのは、音源(CD)の販売がなかったこと。その一方で録音は固く禁止と言われ、この点ちょっと腑に落ちません。