セ・パ交流戦 阪神×ソフトバンク@阪神甲子園球場

JamesMaki2006-06-03


ファンクラブ枠が当選して、なかなか入手できない甲子園ライスタ(ライト外野指定席)のチケットが買えることになりました。猛虎が復活して甲子園のチケットが取りにくくなり、特にライスタなどは発売開始初日に完売してしまう(まあチケットゲッターや転売屋も多いのでしょうが)ものだから、ありがたい限りです。
しかも相手は2003年の日本シリーズで苦杯を味わったソフトバンク(当時ダイエー)なのだから、燃えることこの上ありません。


というわけで、自宅近くのコンビニで発券したチケットを手に、今シーズン初となる甲子園球場に乗り込みました。
外野席ではおなじみのカレーをパクつきながら、試合開始を待ちます。
6月の空はよく晴れ、スタンドの熱気とも相まって、なかなか暑い。


14時、プレイボール。
しかし1回表、先発の安藤がさっそく1点を献上。出ばなをくじかれてしまいました。
それでも2回裏、濱中の2塁打を足がかりに同点に追いつきます。ここから反撃開始…と思いきや、直後の3回表、安藤が連打を浴び、3点を取られてしまいました。1-4と再びリードを許します。


だが、やられっ放しのタイガースではない。
4回裏、先頭の藤本がヒットで出塁、シーツも続き、濱中のタイムリーでまず1点を返しました。
その後関本が四球で歩き、二死満塁。


ここで登場したのは猛虎の要、矢野。
彼の一振りは、我々ファンが埋めつくすライスタの最前列に飛び込んできました。


矢野の満塁弾で、この回一挙5点。6-4と試合をひっくり返しました。


ところが、さすがは2003年の日本一チーム、ソフトバンクもまだまだ底力を見せてきました。
5回表、代わった能見からいきなりの3連打、犠飛、さらに単打を放ち、この回またも3点を奪取。
6-7。なかなかの打撃戦ですが、リードされている方にとっては気が気ではありません。


その後はお互いにしばらく0点が続き、このままやられてしまうのか…と思いはじめた8回裏、タイガースに運が巡ってきました。
先頭の金本がヒットで出塁。一死後、鳥谷が四球で出塁。二死になって、今度は矢野も四球。これで満塁です。


打順は能見から代わって2イニング投げていたダーウィンですが、ベンチはここで代打に片岡を指名。
今季の片岡はここまであまり結果を出していないので、不安感が漂います。
正直な話、左の代打なら林がいるだろう!と思いました。


しかし片岡は結果的に四球を選び、押し出しで1点を挙げました。
7-7、同点です。
打って1人でも多くのランナーを返してほしかったのは確かですが、失敗してアウトになるよりは遥かにマシです。まあ、代打としてそれなりの仕事はしたというところでしょうか。


とにかく、ようやくまた追いついたからには、これ以上相手に点はやれません。
この回からウィリアムスが登板、期待に応えてきっちり0点に抑えました。


そして、いよいよ試合も大詰めの9回裏。
ここにドラマは待っていたのです。


先頭の藤本は中飛に倒れましたが、続くシーツがヒット、金本もヒット、そして濱中が死球で歩き、一死満塁。
バッターは鳥谷。


周囲のファンと共に声を張り上げて応援歌を歌いながら、「鳥谷ならやってくれる…」とかすかに予感がしていました。


その時、鳥谷のバットが打球をはじき返しました。
スタンドの観衆から「おおっ…!?」という声が一斉に上がります。
その打球が一・二塁間を破り、ライト前へ転がってきたのを確認し、その声は歓喜の叫びへと変わりました。


予感はみごと的中。
8-7。鳥谷の劇的なサヨナラ打で、このシーソーゲームにようやく決着がつきました。


終わってみれば実に息詰まる試合でしたが、しかしここまでハラハラドキドキしたゲームもなかなかありません。
少なくとも相当に面白い試合だったことは間違いないところです。
結果的に勝ったからということもあるでしょうが、1,700円(チケットの値段)よりも格段に価値のあるものを見せてもらったという感じです。ある意味プラチナチケットと呼べるかも。


こんな試合にはなかなか当たらないだろうけど、でもまた見たいものですね。もちろん最後にタイガースが勝つという前提で。