Apple Mac Pro
それは7月のある日、突然にやってきました。
いつものようにPower Mac G4を立ち上げようとしたところ、電源が入らない。
普段なら電源ボタンを押すとランプが点灯し、「チュイーン」という音とともにハードディスクが回転しだすのですが、そのランプが点かないどころか、音もまったく聞こえてこないのです。
いや、正確に言うと、電源ボタンを押した瞬間にファンが回りかける音が微かにするものの、すぐに止まってしまう状況。
サブ機で原因・対処方法を検索すると、どうも電源ユニットがいかれた公算が大の様子。
しかし、バックアップ用電池を交換し、パワーマネジメントユニット (PMU) スイッチリセットすることで動くようになる場合もあるようで、ひとまずその可能性に賭けてみます。
アップルのサイト上にある手順説明に従い、電池を新たに買ってきたものと交換し、ロジックボード上のPMUリセットボタンをプッシュ。
電源ケーブルを再びつないで、祈るような気持ちで電源ボタンをオン!
起動せず。
「ああああー」と内心くずおれる自分。
仕方ないので、次なる策として電源ユニット交換を考えます。
再びサブ機で検索したところによると、自作機用パーツとして市販されている電源ユニットを流用することができるようですが、若干の改造が必要とのこと。
一方、アップルから純正部品を取り寄せ、自分で交換するサービスもあるらしい。市販部品よりは割高なものの、やはり確実ではあります。
アップルのサポートに電話。
「実はこれこれこういった状況でして、在宅交換修理サービス(サービス名称)を利用したいのですが」
「申し訳ありませんが、お客様のMacは補修用部品の製造を打ち切っており、修理サービスも終了しております」
な、なんだってー!!
「専門店などで部品を調達することはできませんか?」
「部品はアップルから卸しておりますので、おそらく店頭流通も終了しているかと…」
電話を切って、あああああああー、と再びくずおれる自分。
こうなると、もういっそのこと新しいやつを買ったほうが手っ取り早いんじゃないか。電源ユニットを取り替えたとしても、他のところにも不具合がないとは限らないし。
丸9年使ってきたし、ガタがきてもおかしくない頃だ。そういえば最近、無線LANの電波が時々切れたり、何となくおかしい兆候はあった。
そもそも、最近はiTunesで音楽を聴きながらちょっと重いサイトを開いたりするとしばらく止まったりして、低スペックなのは否めなくなってきていた。
メモリを積んだりCPUをアップグレードしたりするにも金はかかるし、それならやはり新型を買ったほうがいい。
こいつも今までよく働いてくれたが、そろそろ潮時だ。そうなのだそうなのだ。
…前置きが長くなりましたが、とまあそんな経緯があって、買ってしまいました、Mac Pro。
9年前のマシンと比べても意味ないかもしれませんが、とにかく速くて快適です。電源投入して1分もしないうちに起動しちゃってます。iTunesにCD突っ込んでもアッという間に読み込んでしまいます。RAW画像の現像だってサクサクです。
何より、普段の作業ならCPU負荷がほとんどないのがすごいです。G4では何もしていなくても20%前後のロードだったのに、こいつではほぼ1桁%。さすがXeonです。
ただIntel Macがゆえの弊害もありまして、これまで便利に使っていたPowerPCマシン用のアプリケーションがいくつか動かなくなってしまいました。
周辺機器にもMac Proに対応していないものが続出。スキャナは旧い機種ということもあってIntel Mac用のドライバがなく、G4に挿していたPCIカードもこれまでと違う規格なので流用できず(USBカードが使えないのでポート数が減る…!)、何よりIDEハードディスクがそのままでは接続できない。
中古のPower Mac G5あたりにしておいたほうが良かったかもしれません。
だがまあ、その程度のことがどうしたというのか。Mac Proなんだぞ!