屋久島 その2

JamesMaki2010-09-03

前の晩は宿に戻ってから久々の風呂に入ったり、汚れ物を洗濯したり荷物の整理をしたりで、それほど早くは床に就けなかったのですが、それでもこの朝は6時くらいに目が覚めました。
ついに屋久島での最終日となったこの日、まず行く先は島の反対側にある大川(おおこ)の滝です。


宿のチェックアウトは9時となっており、出かけている間にこの時間になってしまうので、手早く荷物をまとめて階下の受付へ預けます。
ヘルメットをかぶって今日もバイクをスタート!


昨日の永田浜を過ぎ、その先の西部林道へ突入。
この西部林道は道自体が世界遺産登録地域に含まれているのですが、道幅は狭いし見通しは悪いし、しかも「動物注意」の道路標識(ご丁寧にもシカとサルの2種類あり)は立ってるしで、車だったらこんな道とても通れません。
そういえば、昨日このバイクを借りた時にもらった島内マップでは、この西部林道の区間にわざわざペンで×印が付けてあり、「手前で引き返すように」というような矢印が書かれていました。
やっぱりバイクで正解だったんだなあ。


西部林道
西部林道


なんてことを考えつつ、ゆっくり走っていると、カーブの向こうから車がひょっこり現れました。
えっ、通る車あるの?
しかも軽じゃなくて普通乗用車です。チャレンジャーだな!


その後も1台か2台の車とすれ違いましたが、なぜか後ろから来て追い抜いて行った車はありませんでした。
んー、ここ別に一方通行ではないはずだけど、単なる偶然? それとも暗黙の了解みたいなのがあるとか?


結構長く感じられた西部林道をようやく抜け、道幅も元に戻ったところでなおもしばらく進んだ先に、大川の滝へ入って行く道があります。
バイクを入口に駐めて、滝の近くまで行ってみました。
さすが日本の滝百選のひとつだけあって、相当な迫力です。
聞いたところでは滝壺のすぐ下まで近づけるそうなのですが、道の終わりまで来ると大きな岩がいくつも通せんぼをするかのように立ちふさがっています。
仕方なくここで引き返しました。
…それとも、岩を乗り越えて進んでいけばよかったのだろうか?


大川の滝
大川の滝


帰りはまた同じ道を引き返すつもりでしたが、バイクの返却時間(と、さらにその後帰りの船に乗り込むまでの時間)にはまだまだ余裕があります。
だいたい、一度通ってきたルートをわざわざ戻るのも芸がない。
ちょっと考えた結果、よし、このまま同じ方向へ進んで島を一周してしまおう!と思い立ちました。


というわけで、再びバイクで発進。


昨日に引き続き快晴の空の下、快調に走って行きます。
もちろん車には(これまた昨日同様に)バンバン抜かれていきますが、細かいことは気にしない!


大小の集落をいくつも過ぎ、大川の滝から1時間半ほどで、再び宮之浦まで戻ってきました。
おおよそ3時間ほどで島を一周した計算になります。そんなもんか。


まだまだ時間が余っているので、宮之浦集落の一角にある益救(やく)神社に、宮之浦岳から無事下山できたことのお礼も兼ねて参拝することにしました。
鳥居の前で写真を撮っていると、近くを歩いていた地元の人らしきおじさんが「撮っちゃろう」と言います。
別に自分が入った写真がほしいわけでもないので「いいです」と言ったものの、おじさんがカメラを受け取ろうと手を伸ばしているので、それならとお願いすることに。
鳥居の前で棒立ちになる私を激写したおじさんは、カメラを返すと「蒸すなあ」と一言つぶやいて立ち去っていきました。


ガソリンスタンドに寄って満タンにし、昨日のレンタカー営業所へ返却に向かいます。
正午の船に乗って帰るというお客さんたちがちょうどまとまって返却に訪れており、昨日のおじさんもてんてこ舞いの様子でした。
さらに今度は借り出すお客さんがやってきたりして、待たされることしばし。ギリギリに行かなくてよかった。


預けてある荷物を取りに行くために宿まで車で送ってもらい(本当は港まで送ってもらいたかったのだが「そこまでは送れません」と言われてしまいました。ちぇっ)、その間にもいろいろな話を聞きます。
曰く、この島の人口の半分ほどは島外出身者であること(本当かどうかは分かりません。サービス業従事者の半分ということかも知れない)、島のベストシーズンは気候が安定していて他の観光客が少ない6月・10月であること、等等。


宿で荷物を受け取って、港入口のすぐ前にある屋久島観光センターで土産品を調達、さらに2階のレストランで昼食を済ませてからフェリー乗り場へ。
今日乗るのは、3日前に乗ってきたのとは別のフェリーです。
乗船してみると、こちらは広いロビー、ホテルのフロントデスクのようなカウンターがあり、さらには漫画や絵本、屋久島に関する本などが備え付けられていて、到着までの間借りて読めるようになっているなど、若干設備が豪華。
とは言っても、航海時間は来たときのフェリーとほぼ同じです。当たり前か。


定刻の13時半に出航。
岸壁で手を振っている親子連れがいたので、こっちからも手を振ってみると、気付いた様子でさらに大きく振り返してくれました。


外洋へ
外洋へ


さらば屋久島! また会おう。